2013年01月12日
笑い飯 「とごる」標準語化計画
『笑い飯 哲夫に聞け』は、朝日新聞毎水曜の夕刊紙面にある、漫才師 笑い飯・哲夫さんの悩み相談コーナーのタイトルです。
私は笑い飯の風貌とWボケが好きです。
昔、人気コーナーだった中島らもさんの『明るい悩み相談室』を踏襲した、さほど深刻ではないけれど投稿者がこだわる悩みに、哲夫さんが、これまた投稿者をまやかすような、こだわりの解決策を唱えるのです。
そのコーナーの1月9日付の回答に出てきた、ある言葉に釘づけになりました。
投稿者の悩みは『涙もろすぎる私 どうすれば』ですが、内容については紙面をご覧下さい。
彼の回答文の中で
『甘酒の底に米粒みたいなやつがとごるでしょ。方言くさいので説明しておきますと、「とごる」とは「沈澱する」という意味です』
と書いてありました。
そして
『西宮では「とごる」を使うのでしょうか。なんとなく、西宮のように閑静な地域では、使ってらっしゃらないような気がします』
と続けています。
釘づけになった言葉とは‥「とごる」。‥私も使います。
以前、朝日新聞の文に使おうとして、意味を取り違えてないか、一応、広辞苑で調べておこうと引いてみたら載ってなかったのです。
おかしいなーと、インターネットで検索してみたら、「とごる」は三重の方言だということが記されていました。
試しに、三重出身のお友達に「コップに入れたジュースの下の方に果肉のつぶつぶみたいなんが溜まってる状態をどう言わはります?」と尋ねたら「とごる」と答えが返ってきました。
京都生まれの友達に「私がいつも、“とごる”て言うてたけど、意味わかってた?」と尋ねてみたら、「いや〜、わからんかったけど、聞き流してた〜」と言われ、
ああ、何べんも使ってたのに問いただしてくれへんかったし、てっきり標準語やと思い込んでたや〜ん!‥ショック〜
私の父は京都生まれで私も京都で生まれましたが、母が三重生まれ。
母は帰郷すると、語尾に「〜に」を付けた三重弁がたまに出てしまいますが、私は一回も話したことはありません。
でも、三重の方言を普通に(しかも方言と気づかずに!)姉も私も使っていたことが発覚したのです。
例えば「かんぴんたん」とか‥。
笑い飯の哲夫さんは奈良出身ですが、お父さんかお母さんが三重の方なのかもしれません。それか、近鉄電車が言葉を運んできたのかも‥。
方言だと知ってから、「とごる」を標準語にするべく推進委員会を立ち上げたいと常々考えています。
例えば、ココアを飲んでいて、カップの底のほうに溶けきらずに残っているココアを、「あ、ココアが沈澱してる」と言うより「あ、ココアがとごってる」と言ったほうが言いやすいし、イメージも、なんかどろっとしてそうでピッタリな気がします。
「沈澱してる」と言うと化学実験みたいで。
自分も朝日新聞の文で使いたかった言葉が、同じ朝日の紙面上に活字となって登場したのには衝撃でした。
やっぱりこれを機会に、「とごる」をもっと周知させて、標準語に推進していきたいと、思たんどすえ〜。
追記:「とごる」は泉州あたりでも使われているそうです

私は笑い飯の風貌とWボケが好きです。
昔、人気コーナーだった中島らもさんの『明るい悩み相談室』を踏襲した、さほど深刻ではないけれど投稿者がこだわる悩みに、哲夫さんが、これまた投稿者をまやかすような、こだわりの解決策を唱えるのです。
そのコーナーの1月9日付の回答に出てきた、ある言葉に釘づけになりました。
投稿者の悩みは『涙もろすぎる私 どうすれば』ですが、内容については紙面をご覧下さい。
彼の回答文の中で
『甘酒の底に米粒みたいなやつがとごるでしょ。方言くさいので説明しておきますと、「とごる」とは「沈澱する」という意味です』
と書いてありました。
そして
『西宮では「とごる」を使うのでしょうか。なんとなく、西宮のように閑静な地域では、使ってらっしゃらないような気がします』
と続けています。
釘づけになった言葉とは‥「とごる」。‥私も使います。
以前、朝日新聞の文に使おうとして、意味を取り違えてないか、一応、広辞苑で調べておこうと引いてみたら載ってなかったのです。
おかしいなーと、インターネットで検索してみたら、「とごる」は三重の方言だということが記されていました。
試しに、三重出身のお友達に「コップに入れたジュースの下の方に果肉のつぶつぶみたいなんが溜まってる状態をどう言わはります?」と尋ねたら「とごる」と答えが返ってきました。
京都生まれの友達に「私がいつも、“とごる”て言うてたけど、意味わかってた?」と尋ねてみたら、「いや〜、わからんかったけど、聞き流してた〜」と言われ、
ああ、何べんも使ってたのに問いただしてくれへんかったし、てっきり標準語やと思い込んでたや〜ん!‥ショック〜
私の父は京都生まれで私も京都で生まれましたが、母が三重生まれ。
母は帰郷すると、語尾に「〜に」を付けた三重弁がたまに出てしまいますが、私は一回も話したことはありません。
でも、三重の方言を普通に(しかも方言と気づかずに!)姉も私も使っていたことが発覚したのです。
例えば「かんぴんたん」とか‥。
笑い飯の哲夫さんは奈良出身ですが、お父さんかお母さんが三重の方なのかもしれません。それか、近鉄電車が言葉を運んできたのかも‥。
方言だと知ってから、「とごる」を標準語にするべく推進委員会を立ち上げたいと常々考えています。
例えば、ココアを飲んでいて、カップの底のほうに溶けきらずに残っているココアを、「あ、ココアが沈澱してる」と言うより「あ、ココアがとごってる」と言ったほうが言いやすいし、イメージも、なんかどろっとしてそうでピッタリな気がします。
「沈澱してる」と言うと化学実験みたいで。
自分も朝日新聞の文で使いたかった言葉が、同じ朝日の紙面上に活字となって登場したのには衝撃でした。
やっぱりこれを機会に、「とごる」をもっと周知させて、標準語に推進していきたいと、思たんどすえ〜。
追記:「とごる」は泉州あたりでも使われているそうです
Posted by sho惑星 at 07:00│Comments(2)
│かかる日のこと
この記事へのコメント
福山さん、今日は。「とぐる」(沈殿する)の方言は知りませんでした。私自身は栃木県宇都宮市に生まれたので、小さい時は地元の方言を喋っていましたが、他の土地に行くとその土地の方言には馴染まず、ついに標準語に近くなりました。でも、方言と標準語と二刀流がいいかもしれませんね。
北海道に開拓に行かれた方々が、色々な所から来ているので、自然と標準語に近くなったと聞いていますが、納得しています。
北海道に開拓に行かれた方々が、色々な所から来ているので、自然と標準語に近くなったと聞いていますが、納得しています。
Posted by kobatoan at 2013年01月12日 11:49
to kobatoanさん
引越しなどなさると、そこのお国言葉に馴染むのはたいへんですね。おとなはへっちゃらかもしれませんが、子ども時代となると、馴染む馴染まないで、いろいろな思いをなさったのでは‥とお察しします。
私は関西弁にどっぽり浸って育ったので、ちょっとやそっとでは抜けきれそうにありません。
方言を調べていくと、おもしろいですね。
引越しなどなさると、そこのお国言葉に馴染むのはたいへんですね。おとなはへっちゃらかもしれませんが、子ども時代となると、馴染む馴染まないで、いろいろな思いをなさったのでは‥とお察しします。
私は関西弁にどっぽり浸って育ったので、ちょっとやそっとでは抜けきれそうにありません。
方言を調べていくと、おもしろいですね。
Posted by by sho惑星 at 2013年01月12日 14:47