2013年06月21日

謎が謎呼ぶ〜 ユネスコ世界記憶遺産

2013年6月19日、「慶長遣欧使節関係資料」と「御堂関白記」(藤原道長の日記)が、ユネスコの「世界記憶遺産」に登録されることになったと、文部科学省の発表がありました。

それから遡ること2週間前、朝日新聞(2013.6.6付朝刊)に「日本スペイン交流400周年」として、伊達政宗が派遣した慶長遣欧使節の特集記事が載りました。

事の始まりは、その記事におおいに関心を寄せたところからでした。

欧州使節団 大使の「支倉常長像」(仙台市博物館蔵・国宝)は、なにかの折に印刷物で目に触れたことがあります。
その肖像画を含む3点の慶長遣欧使節関係資料が、日本・スペイン両政府によって「世界記憶遺産」候補としてユネスコに推薦している、と書いてありました。
そして、スペインに残った使節団の子孫との交流について、支倉常長家の13代目、支倉常隆さんのコメントが載っていたのです。

その子孫の常隆さんの顔写真を拝見したとたん「支倉常長像」とそっくりー!!
と驚いてしまったのです。
紙面には常長の肖像画の写真も載っているので、じっくり見比べることができました。

支倉常長の肖像画は1615年頃、渡欧先のスペインもしくはローマで描かれ、常長が持ち帰ったものといわれています。
うーん、400年前の常長と、常隆さんのお顔がこんなにも似ている!となると、自分の400年前の先祖もわたしのような顔やったのかー、と想像してしまったのです。

これはおもしろい!!

江戸時代、戦国時代、いやいや平安時代、いや〜弥生時代やって分からへん。自分にそっくりな人や、友人とそっくりな人が貫頭衣を着て闊歩してる〜 と想像したら、とても愉快になってしまいました。

そのうち、今度は絵かきの目になって、
いや〜、この「支倉常長像」を描いた画家はいったい誰やろう?と気になってきました。

それで、ちょっと調べているうち、とんでもない謎を提議している説があるのを知ったのです。
国宝「支倉常長像」が、“意図的”に加筆・改作されている、と。

同資料の「ローマ教皇パウロ五世像」も「世界記憶遺産」に登録されたのですが、こちらは「支倉常長像」に比べると(原画を見ずに写真画像のみで語るのもなんですが)なんだか生気の薄い絵に感じられます。

もし、「支倉常長像」が明治時代に東京美術学校で改作されていた、としたら‥
ひゃ〜、気になります。


これについては、その説を唱えている本をまだ読んでいないし、それを読んだ人の解説も鵜呑みにはしませんが、それがとんでもない憶測だったとしても、とても興味をそそられてしまいました。

ただ、いまの科学技術だと、画材で年代測定ができるだろうし、赤外線で下絵も確認できるんじゃないかなあ〜と。
そこまで議論があっての説なのか‥ ちょっと探ってみたくなりました。

以前、佐伯祐三の贋作問題では、美術評論家が巻き込まれていましたが‥


新聞記事の一葉の写真から、最後は佐伯さんまで空想が拡がっていきました。
あー、結局最後は好きな人で〆となり。





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この記事へのコメント
福山さん、今日は。「慶長遣欧使節関係資料」と「御堂関白記」(藤原道長の日記)が、ユネスコの「世界記憶遺産」に登録されることになったと、文部科学省から発表があり、新聞やテレビで知りました。しかし、これまでこの件では、ほとんど知りませんでした。凡人ですね。
「日本スペイン交流400周年」で、皇太子殿下がスペインを訪問され、支倉常長が行かれた地方の多くの~ハポンさんなどと交流され、第13代目の支倉常隆さんも裃姿で交流されている微笑ましい姿をテレビで拝見しました。
確かに、常長さんと常隆さんは似ていますね。これからの福山さんの発想は面白いですね。福山さんの先祖も多分福山さんと似ていることでしょう。でも、夫婦で顔つきが大きく異なっていたら、どちらに優性遺伝?
国宝「支倉常長像」は、福山さんがご指摘のように、科学分析されたらはっきりするように思います。
私自身は、芸術の世界では空想も出来ませんが、福山さんの空想の拡がりには感心します。
Posted by kobatoan at 2013年06月22日 11:21
to kobatoanさん

テレビニュースの方は見てないのですが、ハポン姓の方々との交流はなんともいえない感慨があったでしょうね。
鎖国時代も交易はあったわけで、それより遡っていっても何百年前とかに外国人と結ばれて、その血を受け継ぐ日本人も数えきれないほどいるんだろうな、と思います。
大陸から技術を教えにきた渡来人を考えると、我々の大多数にその血が流れているんじゃないかと。
それにしても、スペインに残った日本人は勇気のいったことでしょう。日本に帰っても禁令で、だめだと思ったのかもしれませんが‥。壮大な歴史ロマンを感じますね。
Posted by by sho惑星 at 2013年06月23日 01:21
そば打ちおじさんにコメントがつながらない件ですが、

私のところは調べてもらったらどうもないみたいです、

sho惑星さんに滋賀咲くの藤沢さんから、メールがいくみたいです。よろしく調査されると思いますのでよろしくおねがいしますわ。
Posted by そば打ちおじさんそば打ちおじさん at 2013年06月24日 22:55
to そば打ちおじさん

「草津の百姓」のblogには問題なく書き込めるのを、お報せしていませんでした。
お手数おかけしてすみません。
Posted by by sho惑星 at 2013年06月25日 01:36
草津の百姓は長らく見ていませんでした、申し訳ありません。

そば打ちおじさんにメールが来たようですが、治りましたか?
Posted by そば打ちおじさんそば打ちおじさん at 2013年06月25日 17:00
治って良かったですね。
いろいろあったみたいです。
滋賀咲くのネットワーク素晴らしいです。
今回のこと私のブログに書いていいですが、sho惑星さんの名前が出ますが。
Posted by そば打ちおじさんそば打ちおじさん at 2013年06月25日 22:36
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福山聖子(ふくやましょうこ)
近江のまちや里山の佇まい、そこにある飾らない暮らしの風景を愛し、絵や文で綴っています。

朝日新聞滋賀版・毎木曜朝刊に滋賀県内各地の風景を連載中
朝日新聞紙面ビューアーにて、他府県からも滋賀版が閲覧可能

画文集『夕げの匂い オレンジ色の空』2010年刊行(完売 在庫なし)
第2集『水のしらべ 琵琶湖のうた』(ナカニシヤ出版)2016年刊行
第3集『いとしの やさしい町』(ナカニシヤ出版)2023年刊行

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